『日本沈没』→科学博物館 地球を学ぶ

 

『日本沈没』をご存知ですか?

小松左京原作の大ヒットSF小説。
1973年に初の映画化。その予告篇👇。

衝撃的。日本列島が沈むんですから。
(ドラマ版1974年~75年でも
 毎回どこかが沈んでました)

 

ただ一人沈没を予測する科学者
田所博士(=小林桂樹さん)の台詞、
流行りました。

「最悪の場合には…日本列島は
 海に沈んでしまうでしょう」

 

お口あんぐりの子供(=わたし)。

「最悪の場合には …今日の宿題を
 忘れてしまうでしょう」
とか言って、怖さを誤魔化し。

 

なのに、原作小説は未読のまま。
ところが最近、ふと気になって
読んだんです。

そうしたら、映画やドラマにはなかった
(揺れたり、壊れたり、沈んでばっかり!)
沈没のメカニズムが書いてあって「おおっ」。

その勢いで
国立科学博物館へ行き「ほほ~」。
捕捉はWikipediaで「ふんふんふん」。

そんなドタバタ地球学習記。
わかった事を書いてみます。

 

日本列島って!(科博さんより)

遥か昔、日本列島は一直線で、
ユーラシア大陸の沿岸部でした。
下の図のように。

国立科学博物館で撮影した展示物です。日本海ができる以前の日本が写っています。 日本海が出来る前、日本列島はユーラシア大陸の沿岸部でした。それが次第に移動し、 今の日本になりました。移動は2方向に。 西日本を乗せたアムールプレートが南に(:下向きの↓)、 東日本を乗せたオホーツクプレートが東(:右向きの→)に移動。結果的に南東へ移動した様子がわかります。 矢嶋ストーリーのブログ「矢嶋ストーリー's news」の「『日本沈没』で地球に目覚める」の 文中に出てくる写真です。
国立科学博物館で撮影。 日本館「日本列島の生い立ち 」あたり。

真ん中から北(関東、東北、北海道)は
下部を東へ回転させながら。
真ん中から南(近畿、中国、四国、九州)は
上部を南へ回転させながら。

動き出して、それでも離れず。
今日の逆L字な日本列島に
なったそうです。

 

曲がらず…でもよかったのに!と
思われましたか?

でも無理みたいです。地球では
陸地も海底もプレートと呼ばれる
超巨大岩盤に乗っていて、
プレートが移動すると、乗っている
陸地も海底も動くんだそうです。

そして、日本列島は
3つのプレートに乗っています。

 

西半分(:西日本弧と言います)は
アムールプレート、
東半分(:東日本孤と言います)は
オホーツクプレートに。

西日本弧と東日本孤の境目は
「糸魚川静岡構造線」と
呼ばれています。正体は、
新潟県の糸井川・長野県の諏訪湖・
静岡県の安部川を結ぶ 巨大断層👇 。

国立科学博物館で撮影した展示物です。日本列島を支える4つのプレートが写っています。 左から。西日本を乗せたアムールプレート、東日本を乗せたオホーツクプレート、 伊豆半島を乗せたフィリピン海プレート、一番東の線の外が太平洋プレートです。 矢嶋ストーリーのブログ「矢嶋ストーリーnews」の「『日本沈没』で地球に目覚める」の 文中に出てくる写真です。
国立科学博物館で撮影。日本館「日本列島の素顔」あたり?

さて、西日本弧と東日本孤。
いつまでも、このままで
と思うのですが、遠い未来に
お別れするかも…。

というもの、現在も
両プレートは移動していて…

 

ところが「ちょっと待った~」な
フィリピン海プレート(伊豆半島と
伊豆諸島を乗せています。
上の写真の下を見てください)が
アムールプレイトと
オホーツクプレイトを
北へ押し上げ続けます。

日本列島、3つのプレート。
押し合いで、微妙なバランス!
というわけです。

 

この三つ巴のせめぎ合いを
「ござかしか!」
と思うプレートがいます。
超超超巨大!太平洋プレートです。
(上の写真、右端に登場)

「おまえらまとめて
 西の方へ押しちゃる」と大圧力。

ビビる3プレートは
「どうぞ押してください。
 押し終わったら、わたしたちの
 下へ潜ってください」
とお願いして、

日本列島、今の位置に
留まっているそうです。

 

『日本沈没』はなぜ?

その科学的知識をベースに
『日本沈没』作者の小松左京さんは、
「もし、太平洋プレートが、突然、
 西に押すのを止めちゃったら…」
と着想。そうなれば…

 

フィリピン海プレート、
東から押される圧から解放。
東へ移動を開始。
小笠原諸島近くの海底が
東に広がる日本海溝という深海へ
プレートごと飲み込まれていきます。
(この辺りの描写が小説の最初に)

(映画予告篇👆の「日本海溝の底で
 いま何かが起こっている」は
 この部分を描いたシーンです)

 

連動して…。太平洋プレートと
フィリピン海プレート両方の
圧から解放された
オホーツクプレートと
アムールプレート、
それぞれ移動を開始します。

 

この大変動は、
巨大地震と火山の噴火を
次々と引き起こします。
阿鼻叫喚の中、
アムールプレートは
フィリピン海プレートのあった
深部へ。
オホーツクプレートは
フィリピン海プレートと同じ様に
日本海溝へ没していきます。

西日本弧と東日本弧は
くっついている必然を失います。

やがて
日本列島は東西に裂け始めます。

そして日本沈没。う~ん(唸り声)

 

かくして 大陸移動説へ

この辺りの地球のメカニズム、
きちんと知っておきたいなぁ。

 

ということで
プレート移動といえば、アレ。

アルフレート・ヴェーゲナーさんの
大陸移動説。

その著
『大陸と海洋の起源』を読みました。

そこには…
すごい衝撃、Ultra Shock!

 

長くなったので、その話は次回に!

 

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