外国、 外人、 よそ者、 部外者、…。
わたしたちは、
自分(たち)が分からなくなったとき、
外を描き、内を見極めようとします。
自分が何者かを改めて説明するより、
「あれは違う」と線を引く方が
簡単だからです。
この心理を、時の権力者たちは
利用してきました。
内部の閉塞から目をそらすために、
外敵を作り、憎むよう促し、
内なる結束を促したのです。
結果、
たくさんの不毛な対立が生まれました。
わたしたちを隔てる外と内は、
しばしば人種という外見上の違いによって
強調されてきました。
でも、人類の歴史を考えると、
源はそんなに違わないんじゃない?
マ―ティン・バナールさんが
『黒いアテナ』👇に描いた話

ギリシャ人には、当時の文明国エジプトや
エチオピア、キプロス出身の人たちも
いるんじゃない?
だったら、ギリシャ人に
皮膚が褐色な人、いるんじゃない?
ギリシャ人、みんな皮膚が白い。
違うんじゃない。
という説、ホントかも…
そんな予感に
一つの解を示すDNA検査。
自分のDNAを調べると、
自分のルーツが解ります。
世界中のどこの人と近い?が判ります。
つまり、内と外の区分も…。
検査をしたら…
という動画を紹介します👇
結果は意外? そうじゃなかった?
【追記】 『黒いアテナ』について
記事の中で紹介した『黒いアテナ』は
ヨーロッパで大きな話題になりました。
理由、お分かりになりますか?
誰もはっきりと口に出しませんが、
ヨーロッパには「皮膚が白く、髪は金髪」を尊ぶ
気風が残っています。こうした外見を持つ人は
文明人で教養があり…。そのイメージはしばしば
ギリシャ神話やギリシャ文明の描写に登場します。
この感性に『黒いアテナ』は
公然と疑問を呈したのです。
ですから、この著は話題になりました。
ヨーロッパだけでなく、世界的に。
その辺りも、ここに書いた話と
つながっているのです。
それにしても、DNA検査、興味深いです。
個々の身体に、人類の歴史。
論より証拠。事実は事実。
混ざるが自然。それが人間。
勝手な思惑で、内と外を分けるなんて、
自然の摂理に反した行為。
そう思いませんか。