伝説のラジオ番組 Salaam Shalom

みなさん、こんにちは。
 
今日はラジオの話を書きます。

伝説のラジオ番組
Radio Salaam Shalom を
紹介しつつ、

テレビより地味で、
いじけ気味な国内ラジオ局の
目を覚ませる内容でお送りします。

伊集院光さんと対談したいぜ!ノリで
迫るコンテンツは、⤵️

です。

そろそろドカン!とカマしませんか。
ということで、まずは最近のラジオについて。

最近のラジオって…

つまらない、です。
お年寄り向けが、過ぎる。

かかる曲は、昔の流行歌ばかり。

「ほら、おまえたち、
 今年のサンバカーニバル in ブラジルで
 流行ってる曲をかけるから、今、
 その場で踊れ、踊りまくれ!」

みたいな曲は絶対に流れない。


リスナーと作るニュースっぽい企画は
世の中に文句ばかりの愚痴収集に終始。

「世界には、こんなことをしている人が
 いるんだ。スゲー! 何? 今日、
 これから、その人が生出演?
 ニューヨークのシングルズ・バーから
 生中継だって。Hello !」

みたいなことも起きない。
 

あっと驚くことが何も無い。

十年一日のごとく、
同じことを繰り返す。

来週は懐かしの〇〇特集?

そんなの要りません!


「今、ローマと電話がつながりました。
 ロザンナ、先週、話に出た
 出来立てピザの自動販売機で
 今から一枚、買って〜」

を生中継して!


と勝手を書きまくっていますが、
聴いていて、いつも不思議なんです。

ラジオって、
なんで新しいこと、放送しないのかな?

海外を含め、遠いところに滅法弱いし。

地方局だから地元の話を!という発想も
間違いだと思います。地方にいるからこそ、
よその土地の話が聞きたいはず!

「大阪・難波のたこ焼きは、今、
 いくらするの? USJに行ったら
 やっぱり食べたいよね」ライブ放送とか、

こういうのやるなら、聴きたくなるはず。

よく知らないんですけど、
今のラジオ局って、

自分を自分で「まぁ、こんなもんだろ!」って
線引きして、新陳代謝を避けて、
息苦しくなって、元気なくして、
縮こまって、衰退に向かっている。

そんな気配が濃厚過ぎます。

けれど、ラジオって、
世界中をアッと言われることだって
できるんです。

その証が、これからご紹介する番組、
Radio Salaam Shalom の放送です。

2007年、UKで凄いことが起きたのです。

伝説の番組 Radio Salaam Shalom

2007年2月のことでした。

UKに住むアラブの方とイスラエルの方が、
ローカルFM局“BCfm Radio”の同じ番組に
交互に参加しました。

最後は、一緒に出演しました。
(イメージとして、こんな感じ)

ブログ・矢嶋ストーリーnewsの「伝説のラジオ番組 Salaam Shalom」という記事のOGP画像です。 この記事では、かつてUKのローカルFM局が制作・放送した Radio Salaam Shalom を紹介しています。この番組は、UKに 住むパレスティナの方とイスラエルの方が一緒に出演し語り合った 伝説の番組です。彼らの母国はもう何十年も戦争を続け、互いを 殺し、殺されて続けています。今も激しく憎み合っています。 それが隣に並び、言葉を交わす。その現実をイラストにしたのが このOGP画像です。中央に二人の人物。互いに緊張。でも一緒に いるのです。このイラストの下にキャプションを置きました。 I draw the Raido Salaam Shalom. 矢嶋剛・画。

世界は、驚きました。

ご存知のように
パレスティナとイスラエルは
今も戦争状態にあるからです。

殺される。殺す。
殺される。殺す。

憎しみは膨張し、
対立は激しくなるばかり。

ですから、
両者が話すなんて無理だろうと、
多くの人がそう思っていました。

それ以前に、
互いの顔を見ることさえ、
相手の話を聞くことさえ難しいだろう。
それが常識的な見方でした。

ところが、

(当時の音源を聴いてください。
 iTunes store で公開されています。

Radio Salaam Shalom の音源。 放送は終わりましたが、 iTunes store で公開されています。

以下のような出来事が起きたのです。


アラブの方も、イスラエルの方も、
最初は、身を固くしています。
色々な感情が内側で渦巻いている様子が
伝わってきます。

その空気の中で
まず、それぞれが自分たちについて語ります。
次に、相手の話に耳を傾け始めます。
そして、遂に番組に一緒に出て…。


ものすごい緊張感の中で、
何かが生まれていきました


この番組の名前が
Radio Salaam Shalomでした。

  (Salaam はアラビア語で「平和」、
   Shalom はヘブライ語で「平和」を意味します)


UKのローカルFM局(at ブリストル)で
世界を驚かす出来事が起きた瞬間でした。

👏🏾👏🏾👏🏾👏🏾👏🏾


実は、その様子を
NHKがドキュメンタリーにして
放送しました。いい番組でした。

この撮影、彼らにも印象的だったようです。

番組の主催者であるSalaam Shalom のサイトには

 ”Japanese television even came to Bristol
  to film a documentary about us.”
 (:日本のテレビ局もブリストルまで来たんだ。
   わたしたちのドキュメンタリーを撮るためにね)


という一文があります。NHKの名はないけど🤣


さて、このラジオ放送は
インターネットで配信されたために
世界中の人々に届きました。

世界中が聴きました。

ラジオってすごいと思いませんか。

ネット・ラジオさ、海外さ!

インターネット以前、
ラジオ局の影響力=電波の届く範囲
に限定されていました。

ところが、
インターネット・ラジオなら
世界中に届くのです。

すばらしい仕事をすれば、
世界の人から認められる。
拍手が世界中から届く。

ラジオはそんな時代に入ったのです。

ということは、

世界を意識するラジオ局でなきゃ!

放送内容も世界の人が見てくれる!を
想定内に。

外国語対応、準備OK?

これからのライバルは、YouTubeかも。
人気チャンネルのゲリラLIVE、
YouTuber、世界中の放送局の、
どんなコンテンツにも負けない!

そんな番組を作る時代です。


番組に有名人なんて要りません。

自分の好感度を高めたいだけの
タレント、芸人も要りません。

テレビに突然出てくる外国の人の
素性を気にしますか?
しないでしょ!

ローマのスザンヌ(先ほど出た!)が
無名でも聴く方は全く気にしません。

むしろ人気YouTuber特有の
「すごーい、すごーい」な
ぶりっ子(久しぶりに使ったな!)
ほうが嫌がられる最近です。

外国人を演じてみせる
Cool Japan (NHK) な人を
胡散臭く感じる今日この頃です。


放送した内容の画像資料なんて
番組のウェブサイトに
アップしちゃえばいいんだから、
ラジオとして
色んなことができるわけです。

わたしがTwitter(Xと呼ばない)
フォローしている人 in スペインさんが
ライスじゃなくてパスタのパエリア🥘を
ツイート(ポストと呼ばない)していましたが、
ああいうリポートなんか
今どきで、面白いと思います。


来週、日本に来る外国の人が
電話で登場して、彼らが
旅行前に知りたいことを言う。
スタジオのみんなでアドバイスする。

そんなお喋りも面白いかもしれません。


インターネットで世界に配信。
海外の情報、もっと紹介。

この2点を意識するのが
これからのラジオではないでしょうか。

誰もやらないことをやろう!

というわけで、ラジオって、
時代的に、大きな可能性を秘めています。

あとは実行。隗より始めよ。

『水曜どうでしょう』的な下剋上を狙うのです。

『水曜…』?な方に向けて説明しますと、
略して『水どう』は北海道のローカルテレビ局、
北海道テレビ(HTB)が制作した、
大泉洋さん等が常識破りの企画を実行する番組。
 (例 なぜか深夜バスに乗り続ける旅)
 (例 韓国に行ったのに名物を食べられず帰国)
 (例 オーロラを見に極寒のアラスカでキャンプ)
で全国的に大人気になりました。1996年、放送開始。

ローカル局の番組なのに、キー局の番組より面白く、
キー局(テレビ朝日系)が放送したら視聴率が出て、
負けが判明すると屈辱なので放送は今もタブーだけど
内容はパクり、追従したけど、あの面白さに未だに
辿り着けず現在に至る、金字塔的番組『水どう』。

この『水どう』級のラジオ番組を制作し、
その人気で、

1.地方局は、キー局を喰う
  (例 MbsラジオがTBSラジオを😋)

2.キー局は、系列のテレビ局を喰う
  (例 TBSラジオがTBSを😋) 

を実現するのです。

なんか楽しそうでしょ。
ドキドキ、ワクワクするでしょ。

低予算、少スタッフ、有名人なし。
だけど、面白すぎて! 凄すぎて!

たとえば、日本のローカルFM局で、
Radio Salaam Shalom 的な放送が始まって、
(この番組がUKのブリストル発で制作・
 放送された事実を思い出してください)


世界から注目され、アメリカのABCや、
UKのBBCや、ロイターに取材され、
Appleから音源保存の申し入れがあり、
世界中のウェブサイトに記事が載る。

そういうことが出来るとき、
日本のラジオって、
すごく面白くなっている!

と、わたしは思うんですが、
どうでしょう?


Radio Salaam Shalom は
ノーベル平和賞級をやってのけ、
受賞しなかったけれど、
これからは違うはず。
(国連のWFP世界食糧計画が2020年に
 受賞したことを思い出してください)


ひょっとしたら世界遺産ならぬ
世界ラジオ遺産ができて、
登録されるかもしれません。

低予算、少スタッフ問題は、
ボランティアな若手やアマチュアを
積極登用すれば
いいのではないでしょうか。

「新しいワインは新しい皮袋に入れよ!」の
たとえ通りにしてみるのです。

ラジオ界には「スネークマンショー」を
生んだ記憶があります。

何事もやり過ぎはダメですが、
誰もやらないことって
やってみないと問題点すら❓です。

お疑いの向きは、Apple の
スティーブ・ジョブスさんの
自伝をお読みください。

伝説のラジオ番組が
日本で制作されることを
心待ちにしております。

最後まで、お読みいただき
ありがとうございました🎙️📻

       矢嶋 剛