書店どこ? 英サフォーク州を地図旅

みなさん、こんにちは
 
先日観た、映画『マイ・ブックショップ』は
どうやら実話で、
劇中の書店も実在したらしいのです。

そこは何処なのだろう。

映画では場所がはっきりしないのですが、
原作小説には、
UK(イギリス🇬🇧)のサフォーク Suffolk 州
だと書いてありました。

小説には、地形や土地の情報が
チラホラ載っているし!

ブックショップ、見つかるかもしれません。
そう思って、Google Maps 地図の旅へ。

ひょっとしたら?な話を書きます。

コンテンツは以下の通り。

でお送りします。
それではまず、地図旅のきっかけ、
原作小説の話から!

映画から原作小説へ

映画『マイ・ブックショップ』を観ました。
あらすじは⤵️。

一人の女性が、その街に
初めての書店を開業します。
応援してくれる人もいましたが、
邪魔する人もいて、その店は
閉店に追い込まれていきます。

ストーリーは悔しい内容だけど、
いい作品でした。 →映画の感想はこちらに

なので、原作が気になりました。
元は、どんな物語だったのか?

そこで原作の小説を調べると、

タイトルは『ブックショップ』。
(小説も映画も原題は”The Bookshop”)

著者はペネロピ・フィッツジェラルドさん。
(綴りは、Penelope Fitzgerald )

本は、ハーパーコリンズ・ジャパンから
出版されています。

さっそく読んでみました。

なるほど、なるほど。

そして判ったことがあります。

・実話らしい

  1959年に開店とか、妙に細かい。
  著者自身が経営に関与?[in解説]

・物語の舞台は、UK🇬🇧のサフォーク Suffolk 州

 ここです。⤵️ Wikipediaより

・ブックショップは、ハードバラという
 街にありました。

 仮名のようです。スペルも不明。

・ハードバラでは海水浴を楽しめます。
 魚介類がおいしいと評判。

・ハードバラへは、大きな街の駅からバスに
 乗って向かいます。

・ハードバラの近くには河川があり、
 ときどき氾濫します。

以上のことが明らかになりました。


一方、映画には以下の風景が描かれていました。

・ブックショップは街中に。街は小さそう。

・海岸が近くに。ブックショップから歩いて行ける。
 (小説にも同じ情報)

・夏は海水浴客で賑わう
 (これも小説と同じ)

・渡し船で街へ行く。波がないので湾内か川を渡る?


映画では「UKのどこか」以外、場所は示されません。
しかし、小説と共通する記述があります。

ブックショップのあった場所、
ひょっとしたら判るかもしれません!

UKサフォーク州へ 地図旅スタート!

というわけで、ブックショップを探し始めました。

現地に行けないので、こういうときは
Google Maps を利用します。
街並みもストリートビューで見れるし!

さて探し方ですが、
ブックショップより先に、街を見つけます。💪🏾

映画では不明、小説ではハードバラと呼ばれた街。
それは何処なのか?

ヒントは
・サフォーク州
・海岸
・近くの川が海へ

サフォーク州がどんな土地か
まったく知らないのですが(聞いたこともなかった)
とにかく海岸線をしらみつぶしに
見ていくことに決めました。

ついに発見?

方針が決まったので、Google Maps を起動。
探索開始です!

まず、通常のマップを航空写真に切り替えます。
(川など地形を調べるには航空写真が適しています)

そしてサフォーク州の海辺を
北から南へ丹念に見ていきます。

河川が海へ流れ込んでいる場所を
一つずつチェックしていきます。

すると…

ハードバラに語感が似た
オールドバラ Aldeburgh
という街を発見。⤵️

地形の特徴を際立たせるために
航空写真の元にイラストに描くと
こんな感じ。⤵️

ブログ・矢嶋ストーリーnewsの「『マイ・ブックショップ』を探せ」という記事のOGP画像です。 映画『マイ・ブックショップ』(イザベル・コイシェ監督)を観て、 原作の小説『ブックショップ』を読み、作者のペネロピ・フィッツジェラルドさん が舞台にした街をネットで旅しました。ここではないか?の辺りを イラストにしてみました。矢嶋剛・画。

2つの幹線道路(黄色)が交わった先、
海岸でぶつかるところにオールドバラはあります。

渡船の有無はわからないけど、
南側に川があるし、蛇行していて氾濫しそうだし。

もしかして、ここかも?…と思い、

オールドバラについてネットで検索。
すると、

魚介類の美味しい所で
夏は海水浴客で賑わうことが判明。
(うん、それも合致してる!)

🙌🏾
どうやら、ここのようです。

ハードバラの綴りが hardburgh だとしたら、
「キツイぜ、Aldeburgh 」という嫌味かもしれない。
そんなことも感じました。

このオールドバラ、どんな街なのでしょう?

Google Maps を航空写真から
ストリートビューに切り替え、散策です。

海岸沿いの通り(クラブ・ストリート)は、
こんな感じでした。

一本陸地寄りのハイ・ストリートは、

この2本の通りが街のメインストリート。
小さな街のようです。

ということは、
ブックショップのあった場所も探しやすいわけで!
👍🏾

小説では場所に触れないけど、
映画では海の見える場所に立っていて、
建物の姿は⤵️でした。(フライヤーより)

イザベル・コイシェ監督作品『マイ・ブックショップ』(原題:MY BOOKSHOP)のフライヤー。一部が切り取られています。

そう思って、オールドバラの街を
ぐるぐる回っていたとき、

海辺に立つ、一軒の古い建物を発見。

Aldeburgh Museum (オールドバラ博物館)
かつては Moot Hall(集会場)だったそう。

こんな建物です。⤵️ Wikipediaより

博物館の紹介動画も見つけました。⤵️

ブックショップのあった建物って、作品の中で
オールドハウスって呼ばれていたけれど、
小説ではより詳しく「海辺にある小屋付きの
こぢんまりとした建物」「街で最も古い」
「築500年」と書いてあったけど、これ?

海辺の古い建物だし。

建物からブックショップを追い出して
文化センター(芸術センター)にするって
話だったけど、文化センターも
芸術センターも、博物館に近いし!


1959年に、ブックショップが
オープンしたってココ?

と勝手に想像し、盛り上がりました。
🥳

残るのは渡船の謎です。

映画では、主人公の女性が街を去るとき、
渡船に乗ります。遠ざかる船の上から
自分の開いたブックショップを見つめる。
感動的なシーンでした。

ところが小説では、バスに乗って街を去ります。
ロンドン(とりあえず)へ行くには
バスに乗って駅に行き、列車に乗るしか方法が
なさそうなんです。

つまり、渡船があったとしても、
(小説にも「ある」と書いてある)1
それに乗るとバスに乗れず、
バスに乗れないと駅に着けないわけで、

渡船で去る!は、映画の演出だろうと
言うことにしておきます。

ということで、今回の地図旅、終了!

そして再び、地図旅、2回目

と思ったんですが、
渡船の謎にまで手を出してしまうと、
「小説に書いてある場所、それはどこ?」を
猛烈に知りたくなってしまいました。

たとえば、最終ページの文章に

「(主人公は)サックスフォード・タイと
 キングズグレイブ経由フリントマーケット
 行きのバスに乗った」

とあるんですが、

オールドバラから駅に向かうバスはどこを通る?

サックスフォード・タイなんて無い!

キングズグレイブ? 王の墓? それ何?

リヴァプール・ストリート駅(ロンドン中心部)
行きの列車が着く駅はどこ?

フリントマーケット駅なんて無い!

いちばん大きな街はイプスウィッチ Ipswich で
駅もあるけど(イプスウィッチ駅)、ここ?

などなど、オールドバラを含むサフォーク州全体と
小説の細部を重ねわせてみたくなったのです。

そこで小説を再読。

今度は Google Maps の地図を開きながら、
場所が判りそうな情報を地図と照合していきました。

ハァハァハア🤪
なんでこんなこと、してるんだろ😅

と思いつつ。

でも、
映画を観て、原作を読んで、
物語の舞台を見つけて、
知らない土地を知る、って流れ、

楽しいんです。

縁もゆかりもなかった、
オールドバラのレストランの魚料理⤵️
(Brudenell Hotel の SEAFOOD & GRILL

が美味しそう!
👍🏾😋なんて思える自分、不思議だし。

映画や小説の舞台を探す地図旅、
これからも楽しもうと思っています。

           矢嶋 剛

P.S.
・原作小説をいつか原文で読みたいのです。
 ハードバラの綴りが hardburgh かを
 確かめなくては!
     →電子書籍を買うつもり

・原作小説はフィクション形式なので、
 土地の有力者(応援した人、そうでない人等の
 真相は伏せてあります。判っていないこと、
 まだまだ、ありそうです。

・原作小説以外に本があるかもしれません。
 ペネロピ・フィッツジェラルドさんの
 作品に目配りします。
  →伝記を発見 Penelope Fitzgerald: A Life

・映画もどうぞご覧ください。→YouTube
 建物の姿もよく判るし、渡船で去る
 シーンもチェックできます。

・映画発、原作読書。割とよくやります。
 ミステリーでも。 →別投稿です